魔轟三鉄傑 対 キング1 Story

 
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黒ウィズゴールデンアワード2017
2017/08/31

目次

Story1
Story2
Story3





story1



「我らは暗雲八武衆!魔轟三鉄傑よ、いざ勝負!」

「ちょ、せめて食べ終わってからにしてよ!」

「我らは陰陰滅滅団!魔轟三鉄傑よ、その首もらったァー!」

「ええい、TPOをわきまえぬ者どもが!」

「我らは法理聖刃主〈ホーリーセイバーズ〉!魔轟三鉄傑よ、慈悲深き天の裁きをくれてやろう!」

「慈悲々々々々々ーッ!慈悲のなんたるかを教えてやる慈悲ーッ!!」
「無慈悲ィーーーーッ!!」


魔轟三鉄傑は、襲ってきた奴らをつつがなくボッコボコにして、騒がしい店内から叩き出した。


「あーもーなんなのよ最近!変な奴らに絡まれすぎじゃない!?」
「ただの賊や、流れの武術家とも見えぬ。明らかに我らを狙い撃ちにしておるな。」
「慈悲々々々々々。あの程度の慈悲で慈悲キャラを名乗るなど、慈悲キャラの面汚し慈悲~。」
「慈悲キャラっていうか慈悲怪人……。」
「『慈』と『悲』って似ておるな。」
「おいこらー。ちょっとー。もろもろ諦めるなー。そこー。」

そんなことを話しながら、食べかけの料理を置いたテーブルに戻ると。


「いただいてまーふ。」
「まーフ。」
「当たり前のように食ってんじゃないッ!!」

「いやだってほらアレじゃないですか。我々、掃除屋がなりわいじゃないですか?」
「他の動物の食べ残しを食べる存在ハ、自然界の食物連鎖を維持するにあたっテ、なくてハならなイものダ。
いわゆるひとつの空弁者〈スカベンジャー〉。」
「駄ルビ振んな。」
「世界破滅ウィルス子さんも、なんだかんだうまいことやってるみたいですね。」
「ま、まア、そノ、うム、おかげさまでナ。今はメイフウ師匠からホロビイという名をもらっていル。」

「滅ぼすからホロビイ。」
「言わんでも。」

「で、なんの用?まさかほんとに食べ残しを食べに来たってわけでもないんでしょ?」
「ええ。それは理由の半分くらいです。」
「割と占めとるな……。」
「最近、あなたがた魔轟三鉄傑が、賞金首ランキング第1位に輝いたじゃないですか?」
「そうだったの!?」
「むう。それで、やたらと狙われるようになっておったのか。」
「風評被害よ!あたしたち、悪いことしてるどころか、悪い奴らを倒して回ってんのに!」
「いえ、リエンさん、これは逆にチャンスですよ。
ランキング1位の賞金首がいいことをすれば、それすなわち、俺様系ドS不良イケメンが捨て犬にミルクをやるがごとし!」
「イケメンでなかった場合は?」
「医学的には効果が半減しちゃいますねー。」
「世知辛いのう……。」
「なお、人間が飲む牛乳を犬に与えると、お腹を壊してしまう場合がありますので、良い子の不良は真似しないでくださいね☆」
「良い子の不良ってな二?」

「とにかく!これじゃ名を上げるどころじゃないわ!
どこの誰だか知らないけど、賞金をつけてる奴に文句言ってやる!」
「呼んだかね?」
「誰!?」

カツン、と、高らかな足音が響いた。
「我が名はキング・ワン……世のランキングを司り、1位に祝福を授けるもの……。」

カツン、カツン――重々しくも麗しく、洗練され威厳に満ちた確かな足音が、店の外から聞こえてくる。
誰もが固唾をのんで見守る中、キィ、と店の扉を開けて、“王”は姿を現した。


「ちゃお。」

「人ですらない!!!!!!」


story2


「私こそキング・ワン。1位になることに焦がれるあまり、1位そのものとなってしまった哀れな男よ……。」
「よくわからんが、確かに哀れだ。」
「あんたが、あたしたちの賞金額を1位にしたわけ!?」
「然様。君たちの活躍は実にすばらしい。まさしく1位にふさわしい逸材だ。」
「賞金首ランキングで1位になったって、うれしくもなんともないっつーの!」
「1位というだけでうれしい。1位という響きだけでご飯が食える。それこそが人のSAGA。そうだろう……?」
「あ、そんなになってもご飯は食べるんですね。」
「うん。おワンによそってワンぱくに食べる。」
「殴っていいよねこいつ。」
「待て。気持ちはわかるが、悪事を働いておるわけでもないしのう。」
「いいや、挑戦者は大歓迎だ。殴れるものなら殴ってみるがいい。私に勝てたら君たちのお願いを聞いてやろう。」
「へえ。言うじゃない。なら、遠慮なく破らせてもらうわ!」
言うが早いか、リエンは瞬時にキング・ワンヘと肉薄し、流麗にその拳を叩き込んでいる。

「せえいっ!」
だが。運命的な自然さで、キング・ワンは脇に避けた。
そのとき、『1位』の『位』の下の角ばった部分が、スッとリエンの足を払っていた。
リエンは盛大にスッ転び、酒場の床に這いつくばった。
「うきゃっ!?」


「なんと! リエンの拳をかわすとは……まぐれではありえぬことぞ!」
「いえ。リエンさんは豚骨ラーメンに、からあげをプラスしていました。昼食にしては重すぎたんです。実際、現在の体重は――」

「やめーい!」
起き上がるリエンを見て、キング・ワンは、フヌッフッフと笑う。

「フヌッフッフ。
私をただの1位と甘く見たな。私は、“正面から突っ込んでくる相手をいなして足払いをかけること”においても1位なのだ。」
「ランキングがピンポイントすぎる!!」

「ならば、これならどうだ!――冥府の息吹の吹き荒ぶ!!」
ダムザがすばやく呪を唱えるや、怨念めいた音を立て、すさまじい烈風がキング・ワンヘとはとばしった。
「避ける邪〈へきしや〉の風よ、邪智暴虐〈じゃちほうきゃく〉を許すなかれ!」
対してキング・ワンも、即座に呪を練った。
清冽な風が吹き起こり、荒々しい烈風をやわらかく包んで、霧散させてしまう。
「これは!?」
「私は、“最適な魔法を選択し、他者の魔法を打ち消すこと”においても1位だ。」

「イマジネイティブ☆ロックオン!ガドリン・チャンパー、ヘルファイアーぞばばばばばばばばー!」
ガトリンの注射器から謎の液体が射出される。キング・ワンは謎色の液体を謎に浴びながら、謎の笑みを浮かべてみせた。
「ぞば!?」
「私は、“薬を浴びせかけられた瞬間、即座に体内で抗薬を生成し無効化すること”においても1位なのだ!」
「なんでもありか!」
「“なんでもあり”なことにおいても1位だ。」
「こーいーつーはー!!」

「ありとあらゆる勝負において、常に必ず1位となる……これは恐ろしい敵ですね、ホロビイさん。」
「勝ち目と力、ないんじゃなイです力?ア、おじさんチキンチャーハン追加デー。」
「何しに来たんじゃい!!」
「だいじょおおおーぶ!!」

声を上げたのは、ガドリンだった。
キッと強い視線でキング・ワンを見すえ、慈悲と情熱にあふれる声を上げる。


「わたくしたちは、これまでいろんな敵と戦い、慈悲ってきました。」
(慈悲るって何?)
「多くをぞばり、多くにぞばられ……それでもなお、立ち向かってきたのです!」
(ぞばるって何?)
「だから――たとえどんな相手であろうとも、勝ち目がないなんてことはありません!」

「大事なのは、勝ち目のあるなしではない。その勝負に賭ける情熱、そして、その勝負に生きたという証そのものだ。
勝ち目のある戦いにだけ挑んでいても、本当に強くなれない。勝ち目のない戦いに挑むその魂こそが1位への道を開くのだ!」
ガトリンが、泣きそうな顔で振り返る。

「なんか、ダメなムードにされました。」
「私は、“それっぽいことを言う”ことにおいても1位なのだ……。」

「「ああ言えばこう言う……。」」


 魔轟三鉄傑、絶体絶命!


story


「“這いつくばって床の埃を紙めとる勝負”ファイッ!!」
「ギャアーーーー!やりたくないのに丁寧にペロってしまうううう――――」


「“煮え立つ熱湯につかり続ける勝負”ファイッ!!」
「ギャアーーーー!耐えたくないのについついがんばって耐えてしまううう――!」


「“初恋の思い出を事細かに語り聞かせる勝負”!!ファイッ!!」
「ギャアーーーー!!墓まで持っていきたい系の思い出をあふれる文才で描写してしまううう――――!」

3つの勝負(※魔轟三鉄傑は何もしていない)を終え、キング・ワンは、涙目で叫んだ。


「ひどい!!!!!」

「次は何勝負にしましょうか。」
「海水を飲みまくって海面の水位を下げる勝負はどうか。」
「皿の早食い対決とかでもいいんじゃない?」

「すいませんごめんなさいもういいですそこまでして勝ちたくありません許してください。
……とても言うと思ったかァーーーー!!
私はキング・ワン!1位を求めすぎて1位になった男!“絶対めげない精神力”においても1位なのだ!」
「ならば、まだ勝負を続けますか?」
「あたぼうよ!なんでもこい!」
「では、“己の負けを認める勝負”!ファイッ!!
「えっ。」
「“己の! 負けを! 認める! 勝負”!!――ファイッ!!」


「ま……負けましたァーーーーっ!!」

キング・ワンは土下座して泣いた。
後世に語り繕がれるほど潔い、これ以上ないほどの負けっぷりだった。
「相手が“どんな勝負でも必ず1位になる”ことを利用して、強制的に負けを認めさせる……どうですか、解説のホロビイさん。」
「前かラ思っテましたけド、あいつラ、敵には容赦ないですネー。そりゃ賞金首1位になりますヨ。」
魔轟三鉄傑は聞かなかったフリをした。
一方、敗北を喫したキング・ワンは、ぼろぼろと涙をこぼしている。

「1位であっても負けることがある……ならば、1位になんの意味があるのだ……。」
その肩(1の上の方の出っ張った部分)に、ガトリンが、そっと手を置いた。
「1位であることに、意味はあります。でも、すべてにおいて1位であることに意味があるわけではないのです。
人はみな、“その人であること”において1位。そして、この世の誰もが、“命の重さ”において、世界1位タイなのですから……。」
(それっぼいことを言い出した)
「そうか……私としたことが、1位であることに縛られすぎて……フッ……教えられてしまったな……。」
「“人から教わり、前に進むこと”においても1位。でしょう?」
「ああ……もちろんだ」
(“丸め込まれること”においても1位……)

キング・ワンは、『1位』の「位」の左側の出っ張ったあたりを伸ばし、――ガトリンと握手を交わした。
「魔轟三鉄傑よ。よくぞ1位たる私に勝った。約束通り、なんでも願いを叶えてやろう。」

「賞金首1位をどうにかして!」
「実は、歴史的な大火事で焼けてしまったという伝説の魔道書が欲しいのだが……。」
「人類総ナース!」

ガバッと喰いつく3人に、キング・ワンは優しく微笑み、うなずいた。
「その願い、叶えよう。」


後日。

「我らはナース暗雲八武衆!賞金首ランキング1位タイの魔轟三鉄傑よ、いざ勝負――――っ!」
「我らはナース法理聖刃主!魔轟三鉄傑よ、慈悲深き天の裁きをくれてやろう!」
「我らはナース陰陰滅滅団!魔轟三鉄傑よ、貴様らが持つ伝説の魔道書を渡すがいい――っ!」
「な ん で じゃーーー!!」

「ひょっとすると、わしらは、トラブルに巻き込まれることにおいて1位なのかもしれんのう……。」
「そして、“いろいろあるけどなんだかんだどうにかする力”においても1位ですね!」
「もっとまっとうに生きたーーーーい!!」


― ―

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