誓いのボナペティ Story

 
最終更新日時:
開催期間:10/6 ~ 10/13

Story1 萌え萌えメルシー

「ボンジュール! フランでござる!コマンタレヴー?」

『それはそうとフラン、あんたー位になったらしいじゃない!』
「おめでとう、フランさん!」

「オーララ! 身に余る光栄にござる!
平素よりひとかたならぬ御愛顧を賜り、まことにメルシーでござる!
今後とも変わらぬお引き立てのほど宜しくお願い申し上げるでござる!」
『どんどんぱふぱふ~。』
「セッシャ、今まで一番になったことがなかったので、うれしさもひときわでござる~。」
『そいつはめでたいわね。』
「というわけでこれは洋ナシとチーズのガレットにござる!」

 ガレットというのは確か、そば粉のパンケーキのことである。
 ……主人公はそう思った。

『なによこれ、ティータイムにピッタリのやつじゃないの。』
「じゃあ紅茶滝れますね。ちょっとまってて。」
「メルシーでござる~。ところで、飛行島にはチャドーについてくわしい方はいないでござるか?」
『チャドー? なにそれ?』
「アオイの島や忍者の里で盛んなオモテナシでござる~。」
『あら、そういうのがあるのね。』
「セッシャ、チャドーでオモテナシがしたいのでござるよ。」
「どういうおもてなしなんですか?」
「簡単にいえばオマッチャをいれてお客様にふるまうでござるが……
いろいろ作法があって、奥が深いのでござる。」
『ふ一ん。とりあえずバロンにでも聞いてみましょうか。』

 ***

 同刻……ラグニアの赤い海洋上。
 客船アドライア号船内……

「ぐっ……ぐあああっ!」

「初めましてみなさん。我々は赤の海賊団だ。
大人しくしていれば、紳士的に対応してやる。
金をもってそうな奴は優先的に確保だ。いいかお前たち、紳士的にやれよ?」

「た、頼むっ……命だけは!!」

「……人質のみなさーん?みなさんはコッチにどうぞ。
サメの餌になりたくなけりゃね。」


「クソッ、ついてない……!」
「私たち、どうなっちゃうの……!?」

「…………オゥララ。」

初級:ウツセミ・シルエット
?これからもよろしくでござる!

Story2 ワビサビエスプリ


「こちらがバロン殿がいわれていた、チャドーの盛んな島でござるね!」
『場所はここでいいはずだけど?』
「とりあえずチャドーに詳しい方を探してみるでござる!」

「てめえっ!!いまなんていった!!」
「いまどきチャバシラ島の茶など古いといったんだ。」
「古いだとっ!? だったらお前たちコブチャ島の茶はニセモノだ! ニセモノ!!」
「なんだと……!? われらの茶が貴様らに劣るというのかっ!!」
「ケンカはやめるでござる!!」
「止めてくれるなお嬢さんっ!!」
「カルメ・ヴ・シルブプレ?ウィ、洋ナシにござる!」
「洋ナシ……!?」
「な、なんと……洋ナシをまるごと……!?」
「バカな! いきなり洋ナシなど……」
「いや、旧弊な風習にとらわれるおまえたちチャバシラ島のものにはわかるまい。」
「……いやわかるぞ!なんという破天荒なチャドー!」
「プルクワ?」

『どうしてこの人たち、洋ナシをもらって考え込んでるわけ?」
「洋ナシがお好みではなかったのでござろうか?」
『そうじゃないでしょ。えっと……なんかもっとわかりづらいやつよ。』

「ははは、お嬢さん。お若いのにワビサビをこころえておられますな。」
「プルクワ?ワビサビでござるか?」
『ワビサビって……なに……?』

 ***

「お若いのになかなかのお手前。感服いたしました。」
「パ・テルモン~。ところでご老人、このあたりにチャドーにくわしい人はいないでござるか?」
「はははは。私でよければ、お教えいたしますよ?
「オーララ!!それは助かるでござる!」

 ***

「わ、わかった!人質は解放する!」
「エト・ヴ・スユール?(本当に?)」
「ほ、本当だッ!!」
「ジュ・ヴォア。(わかった)」

「なんてなッ!!」
「セドマージュ。(残念だ)」
「ぐほあああ!!」


「あ、ありがとうございます……」

 男は、どこからともなく洋ナシを取り出した。
「ポナプ。」


中級:オンミツ・カモフラージュ
?チャドーは奥か深いでござるね。

Story3 オテマエトレビアン


 老人に茶室に通されたー同は、抹茶をふるまわれた。

「トレビアン!けっこうなお手前でござった!」
『お抹茶ってニガイわね。』
「そこがいいのでござるよ~。」
「しかしお嬢さん、初めてとは思えぬ見事な所作でございますね。」
『忍者の修行のせいかしらね?』
「お恥ずかしいでござる~。時にご老人……先ほどの方々はどうして争っていたでござる?」
「やはり、気になられますか……」

 ***

「人質どもはどうしたぁ!!」
「逃げられましたあ~!!」
「くそう、こうなったらあれを出せ!!」

「…………イレテ・セキュリジイ。(安全確保)」
「よりによって海賊に襲われるなんて!まったく最高の誕生日ね!」
「オゥララ。」

 ***

「なるほど、つまり二つの島の方々は、チャドーの流儀をめぐって争っているでござるか。」
「互いに切磋琢磨するならまだしも、現在は主に足の引っ張り合いを繰り返すだけでして。」
「オーララ……ご近所同土でけんかをするのは、よくないでござる。セッシヤも覚えがあるでござる。」
「と、いいますと?」
「セッシャの故郷も、フルーツ忍者と昆虫忍者という二つの派閥の争いが続いてるでござる。」
『改めて聞くと、そっちも謎の争いだわね……』
「他人事とは思えぬゆえ、セッシャも力になりたいでござる!」


上級:シュリケン・ミラージュ
?けんかはよくないでござる!

Story4 チャドー・バタイ工


「そういうわけで、しばらくご老人のもとでチャドーの修行をすることにしたでござる!
「詳しい人が見つかって良かったですね、フランさん。
「おかげで助かったでござる。……おや?

「だからそれでは扇をおくタイミングが!
「なんだと! そちらこそにじり戸の開き方がなっていないぞ!
「なにをぅ!!
「やんのかコラ!!

「ケンカはだめでござる一!!」

「あのときの洋ナシの娘か!!」
「そのような不毛な争いをしても意味はないでござるー!」
『そうよ。こだわりがあるのはわかるけどさ。』
「チャドーにとって作法とはなにより重きもの……それをないがしろにしたチャドーなど無意味!
チャドーとはオモテナシなのではないのでござるかー!!」
「オモテナシだと!?」
「たしかに作法は大事でござろう。セッシャもシキタリを重んじる忍者でござる。
しかし忍者にとってシキタリとは任務への敬意でござる。
チャドーにとっての作法とはオモテナシの心あってのものではござらぬのか!」
「……おおぅ……いわれてみれば……!!」
「チャドーに励む方々がこのような些細なことで争うとは悲しいでござる……」
「そうですね。なかよくした方がいいと思います。」
「なにかいい方法は……オーララ!! そうでござる!!」

 ***

「どうだ、これが俺たちの切り札だ!」

 巨大な戦闘マシンがレーザーを発射した!!

「だめーっ!!」
「チュ・エグザジェリ。(おおげさな)」

「えっ……!?」
「……レーザーをかわしただと!!」

……ハ―ッ!!

「……こ、こいつはっ……まさか……!?」

絶級:ニンポー・エクレール
?アロンジーでござる!

Story5 仲直りのサロン・ド・テ


 特設会場。二つの島の人々はそこでー堂に会していた。

「皆様、ボナペティでござる!!」

「信じられぬな……いがみあっていた我らがこうして野点の会を催すとは。」
「フッ……もてなしの心か。俺たちは大切なものを忘れていたのかもな。」

『なるほど、みんなでお茶を飲めばよかったってわけね。』

「ありがとうございますフラン殿。あなたは我々に大切なことを思い出させてくれたようです。」
「こちらこそメルシーでござる。セッシャもおかげで大事なことに気づけたでござる!
これでセッシヤも……セッシヤなりのおもてなしができそうでござる!」

『ところで……アンタがおもてなしするっていう人、どういう人なの?』
「そうでござるねー。……まず、猫舌でござる。あと、虫が苦手でござるね。」
『猫舌? 虫が苦手?』

 ***

「ヴゼヅトモンプリソニ。(神妙にしろ)」
「まさかこの男……伝説の……!!」
「バカな……お前は……死んだはずだ……!!」

「来てはだめーっ!!」
「ゴメンッ!!」

ぐあああ!!

……もうー度あの世にいけえええ!!

 ***

「あとそうでござるね。無口でごさる。それからカスレが好きでござる。」
「白イングン豆のシチューですね。」
『……え?有名なの?』
「その人って……フランさんにとって身近な人なんですね。」
「そうでござるね~!でもだからこそ、オモテナシをしたいでござる。
その方はいつも、弱き人を助けるために、危険な任務を買って出ているでござる。
セッシヤはその方をねぎらってあげたいのでござるよ。」

 ***

 同・客船アドライア・甲板上。

「……あの男は……死んだはずだ……あの……洋ナシの男は……」


 空を見渡せば、何隻もの飛行艇が、行きかっている。

「今回もあなたに助けられましたね、ムッシュー。」
「……」
 無口な男は、ぺこりと挨拶する。


「あの……軍人さん……あの人は……」
「貴方は何も見なかった。聞かなかった。……いいですね。」
「……そんな……」
「彼は裏の世界の住人なのです。何も知らない方が、貴方のためです。」
「……わかりました。でも、思い出すだけならいいですよね?
ありがとう、洋ナシの人……」

破滅級:シノビ・アバンギャルド
?オモテナシの準備でござる!

最終話 心からのボナペティ


 フランはー人、茶室でキャクジンを待っていた。

「もうすぐ……待ち合わせの時間にござるね。
ふふふ……会うのはひさしぶりにござる。
何分忙しい方でござるからね……」

 フランは室内を見渡した。
 掛け軸や茶器は、忍者の里から借りてきたものである。
 フランなりに考えて、選んだ茶器たちであった。

「遅いでござるね……
……時間におくれる人では、ないのでござるが……
……よもや、なにかあったのでは……」

 フランは、かぶりをふる。

「ノン、そんなことがあるわけないでござる……あの人に限って……!
……あの時もそうでござった。セッシャがおたふく風邪をひいた日……
あの人はオットリガタナでかけつけて、セッシヤを看病してくれたでござる。
だから……今回も……!」

 フランは、目を見開いた。
 にじり戸が開き、大柄な男がするりと室内に入ってくる。
 男は扇を畳の上に置き、一礼した。
 フランがたてた茶を飲み干し、男は茶碗を手にして、しげしげと見る。

「……オーララ……」
 その茶碗の柄は……男にとってなじみ深いそれであった。

「……オカエリナサイでござる!チチウエ……!」
「メルシー……」

 男は、深々とー礼する。そして、ゆっくりと言葉を紡いだ。

「ケッコーナ、オテマエデ……」


ボナプ級:ニンジャ・ルネサンス


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