二人の心は摩訶不思議 Story【白猫テニス】

 
最終更新日時:
ストーリーまとめ

開催期間:9/15 16:00 ~ 9/22 15:59



目次

Story1
Story2
Story3
Story4
Story5
最終話

主な登場人物




story1



「秋季ダブルス大会、優勝は……カスミ、フローリアのペア!」
「「「ワーーーー!!!」」」


「……よし。今回は使者の役目で来たんだし、しっかりやらないと……!」

 ***

「まったく、驚いたわよ。神社の手伝いに来たのに、急に大会に出て欲しいだなんて。」
「ふふ。ここの人たちも、ことテニスとなると夢中なのね。」
「ごめん、つきあわせちゃって。疲れたでしょ?」
「そんなことないわ。楽しかった。もっとやりたいと思ったくらい♪」
「そう?じゃ、また近いうちに大会がないか、調べてみる?」
「大会ならば、あるぞ!」


「喜べ!栄えある〈ラヴ学女子シングルスオープン〉の招待選手に――
オマエたちは選ばれた!」
「……あんたたちは?」
「ええと、こんにちは。僕たち、ラヴオール魔神学院の者です。で、このたびですね……」

 ***



「悪魔の学校で、女子限定の大会……」
「はい。それで僕がパシリ……いえ、使者として出場選手を募っているんです。」
「使者……こちらの方も?」
「セラータは勝手について来ただけというか……いちおう、出場選手なんですけど……」
「いちおうとはなんだ!」

「テニスに熱心な所なのですね。そこで大会……面白そう。」
「ちょっと待って。魔神学院って……怪しくない?」
「ああ、よく言われてますけど、云ったって平穏……平穏? まあちゃんとした所ですよ。
そうだ。ご不安なら見学に来てみませんか?今なら、庭園もバラできれいですし。」
「まあ。秋バラがもう?それは気になりますね。」


「カスミ。私、ぜひ行ってみたくなったわ。」
「うーん……ま、あなたがそう言うなら……」
「よかった。では、さっそくご案内を……」


「待て!ならばその前に!
学院が認めても、ワタシはまだオマエたちの力を認めたワケではないぞ!
ワタシの学び舎を見るというのなら、かわりにその腕前、ワタシに見せてみろ!」
「セラータ……なにその理屈?」

「あのね。私たち、大会に出るともまだ言ってないんだけど?」
「かまいませんよ。」
「……ちょっと、フローリア?」
「言われてみれば、シングルスのカスミは私もよく知らない。興味があるわ。」

 ***

「もう……変なことになっちゃったわ……」


story2


「ふう。おつかれさま。」
「お手合わせありがとう、カスミ♪」


「ふむふむ、なるほどな。」
「なんであんな、突っかかるみたいなことを? 失礼だよ。」
「ワタシが何のために、こうしてダメ使者と一緒に回ってると思っているのだ!
ライバルたちの実力を測り、情報を得るためだ!」
「熱心だなあ。」
「負けるとものすっっ……ごく!くやしいからな!」


「いかがでしょう?」
「ふん、いいだろう! 大会で胸をかしてやる。挑んで来い!」
「ふふ。ありがとうございます。」
「だからまだ出るとは言ってないってば。」

「ところでカスミ。試合してみて気づいたことがあるのだけど。」
「あ、そうだわ。私も。」
「カスミは、球をとらえるのに少し慎重すぎる気がして。
前に出て攻める好機を、逃してるんじゃないかしら。」
「フローリアは、前に行こうとしすぎるきらいがあるわ。ダブルスのクセかも。
もう一ついい? バックハンドの手つきが、あなたの場合……」
「カスミの足運び、無駄な力が入ってるんじゃ……」
「それを言うなら、あなただって……」


「…………」

「…………」

 ***


「――着きました。ここが、ラヴォール魔神学院です!」

「ふうん。思ってたよりずいぶんきれいね。」
「草花の楽しげな声もたくさん。いいところなのですね。
……! こちらでいい香りが。お話にあった秋バラはこちらですね?」
「……じゃ、好きに見て回っていいのね?」
「あ、ご案内しますよ?」
「一人のほうがいいわ。いざという時、対処しやすいから。」
「フハハハハ!恐れを知る者のようだな。」

「フローリアも、大丈夫よね。」
「心配することなんてないわ、カスミ。」


「やっぱりあの二人……ちょっと険悪になってきてない?」


story3 ラヴ学見学 ~ カスミ編


「『慎重すぎて、前で攻める好機を逃してる』、か……」
「あっと。そこの人!ちょーっといいですか?」


「……なに?」
「すみません! ちょーっと練習手伝ってくれませんか?」
「お願いしまーす!」
「え、えっ???」


「この子が今度の大会に出るので、練習させてあげたいんですけど……」
ちょ一っと人手が要るんです。
「あ、そういう用? てっきり絡まれてるのかと思った。
そうね……連れを待たせてるんだけど……少しだけなら。」
「ありがとうございまーす!」

 ***

「マシン2台でボール出しして、反応を鍛える練習ね。」
「……ねえ、今さらだけど、ほんとにこれで上手くなるの?」
「この本に書いてあるんだから。わざわざ図書館で借りてきてやったんだぞ?」
「悪くない鍛錬だとは思うわ。用意はいい? 始めましょ。」

(このボール、私なら下がって待つけど……)

いまのイメージは……!

……!じゃ、このボールなら?

こういうボールなら?

「そうか…………そういうことね!」

 ***


「ありがとうございました。おかげでいい練習できました!」
「ありがとうございましたぁ……
もうキビしい球いっぱいで。やってて、おねえさんが悪魔に見えたよぉ。」
「え、ええっ?よしてよ!
……でも、お礼を言わなきゃならないのは、私もよ。どうもありがとう。」

(思いついたこと、すぐに確かめてみたい……
そうだ、その前に……!)

「ちょっと、聞いてもいい?
ここって、図書館あるのよね。場所を教えてくれない……?」


story4


「『前に行こうとしすぎる』……ふふ。私ってそうだったのね。
シングルスの大会……プレーを変えていくべきなのね。でも、どうやって
うーん、どうしよう……」

「大会に誘ったせいで、二人が変な感じになっちゃってるとしたら……」
「何をうなっているのだ?」
「なんとか空気をなごやかにしなきゃ!」


「えーと、おほん! 庭のバラ、気に入っていただけましたか?」
「うれしそうに咲いています。良い庭師の方が世話されているのですね。」
「くわしい先生が、ここの草花も面倒をみてるみたいです。
裏手の薬草園を管理してる先生なんですけど。」
「花への愛情が深い先生なのでしょうね。その薬草園、とても興味深いです。」
「愛情が……そういうこと、わかるものなのか?」
「良い庭師は、花の気持ちを感じ取りながら生育を助けます。
『こう咲きたい』と、花がうったえかけてくるのです。
そうして手をかければ、花も、それに応えて……」
そうだわ…………そういうことね!」
「ど、どうしました?」

(ふふっ。ちょっと難しく考え過ぎていたみたい……
すぐに確かめたい!伝えたい! けれど……)

「カスミは……まだ、もどりませんね。」
「そのようだな。」
「…………それでは、その間に……
お話に出た薬草園に、ぜひ伺わせていただけませんか?」
「は、はい。わかりました。どうぞこちらへ……」
「ありがとうございます♪」


story5 ヒロの杞憂


「――と、いうわけで!
いかがでしたか、我が校は?ご安心いただけましたか?
お二人にはぜひ、仲良く!!大会参加をお願いしたいなと!はい!

「……カスミ、なんだかさっきと感じが違うわ。」
「あなたもね。」
「別行動していた間に、何かあったの?」
「ちょっとね。気づいたことがあって。」
「実は、私もそうなの。」

「あの、大会……」
「ごめんなさい。ちょっとだけ、お待ちくださいね。」
「まずは、確かめなきゃいけないことがあるの。」
「ええっ……?」


「あらためて!」

「試合よ!」
「えええー……っ?勝負!?」


(あれっ? でも……二人とも、楽しそうだな……)
「さっきから、オマエが何を気に病んでるのかさっぱりだが?」
「わからないかなぁ……セラータのせいでも、あるんだけど……」
「だから何をだ?」

「さあ始めましょ、フローリア!」
「じゃ、行くね、カスミ!」


最終話 互いのために


「……すごいわ、カスミ。」
「フローリア、あなたも。おどろいた。」

「……いったい何が?」
「かたや、慎重すぎ。かたや、前に出すぎ……
前の試合で互いに言っていた弱点が、どちらも克服されている!」
「ええっ?どうやって、こんなすぐに?」

「やみくもに前に出てたわけでもなかったし。どうやって判断を変えたの?」
「答えはあなたよ、フローリア。ダブルスのね。
あなたなら、きっとここで決める!――そう思った時、前に行けばいい。」
「私もよ! 心の中にダブルスのカスミを思い描いて……
あなたが、空きサイド私でなくの後ろを守ろうとした時は、自制すればいいって。
あなたの動きのイメージなら、身体に染みついているもの。」
「そう。お手本なら――」
「――すぐそばに、ずっとあったのよ!」

「……よかったあ。お二人、けんかでもしちゃうんじゃないかと……」
「なに、様子が変だと思ってたらそんな心配してたの?」
「本当に? ヒロさんは優しい方なんですね♪」

「そうそう、フローリア。魔神学院で本を借りてきたの。あなたに」
「本?私に?」
「テニスの教本。あなたはぜんぶ感覚でプレーするんだもの。」
私が読んで教えるから。感覚が大事なのはもちろんだけど、少しは理屈もね。 」
「ふふ。ありがとう、カスミ。実は、私からもあなたに……
はい。ローズマリーのサシェよ。薬草園で分けてもらって、作
「サシェ……匂い袋?」
「気分を高揚させる効果があるから、プレーを積極的にしてくれるんじゃないかしら」
「すっきりする香り……ありがとう、フローリア。
これで私たち、シングルスも自信を持っていけるわね!」
「一緒に頑張りましょう♪」


「!それじゃあ……」

「ええ。大会のご招待……お受けします!」
「二人ともね!」
「むむ、強力なライバルがここにも、か!」



「フローリア、当たったら負けないから!」


「こちらこそ!」



二人の心は摩訶不思議




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