レイヴン(ギャラクティカ)・思い出

 
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ストーリーまとめ

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石川界人
レイヴン・ザ・ダークホロウ CV:
黒き炎をまとう騎士。
全てを忘れても、誰かが覚えている。



思い出1


「――風が止んだ。嵐が来る。備えろ。」
「――。」
「俺は流れ者だ。お前は、俺を知ってるのか。」
「――。」
「そうか。」


「主人公、嵐が――」
「あっ、アンタは……レイヴンじゃないの!」
「レイヴン……?」
「アンタの名前よ……アタシらの知ってる、ね。」
「……お前たちの方が、俺にくわしいようだな。」
「こんなこと、どこかで……」

「俺について、どこまで知っている?」
「アンタはわすれんぼで、原因はその武器。それ以外は……」
「ああ。この鎌は俺の記憶を喰らう。喰らえば、炎が出る。」
レイヴンの手にした鎌が、ちろりと焔を吹いた。
「繰り返しの台詞――なのだろうな。」
「いつもいってることだけど、もう一度いっていい?」
「予想はつくが、なんだ?」
「その武器、捨てるつもりはないのよね……」
「俺にはこれで、やることがある。」
「アタシは……アンタにも幸せになる権利くらい、あると思うわ……」
「幸せ――」

「だったら俺は、幸せだ。」


思い出2


レイヴンが、己の荷物を調べている……

「記憶がなくなるというのは、不便なものだ。
全てが失われるわけではない。
具体的には、己に関する記憶だけが失われる。
体で覚えたことや、一般的な事柄は、失われない。」

レイヴンは、わずかな荷物から小さなメモ帳を取り出した。

「書置きか。俺も少しだけ学んだらしい。」
「これは……」
「レイヴンの秘密が記されたメモってわけね……!」
「大したものではない。」

メモ帳に、何かが挟んである。

「……それ……手紙?」
「そうらしいな。」
「何よ、読まないの?」
 「キャトラったら……」
「内容は確認する。」

書かれていたのは、文章ではなく、絵であった。
子供らしいタッチで描かれた、女性と子供、そして黒い翼を生やした甲冑の男。

「これは……俺か……?」
「アンタ、誰かと暮らしていたのかしらね?」
「俺が?」
「そうしたい理由があったのよ。」
「理由、か――」


思い出3


数ヶ月前――


「ここは……どこだ……俺は――」

「おい、兄ちゃん。」
「何だ?」
「隠れた方がいいぜ。ここはアイツらのナワバリだ。」

浜辺には、打ち上げられて久しい廃船がある……
レイヴンは廃船の中に隠れた。少年も後に続く。

「気が合うね、兄ちゃん。」

 「あのガキ、どこにいった……!」
 「よく探せ、ボスはガキにちゃかされるのがお嫌いだ。俺も嫌いだがな。」

「何をしたんだ?」
「仕返しだよ。大人だってするだろ?」
二人は声を潜める。
「服の下にルーンを隠してるな。たちの悪い連中のようだ。」
「ご明察。」
「いつもこんなことを?」
「今日はいいほうだよ。だれも死んでないし。」

 ***

「危ない真似をして……!」
母親は、少年を抱きしめた。

「母ちゃん……」
「その人は?」
「俺は……」

「流れ者の傭兵。名前はレイヴン。」
少年は、小さな手帳を読んでいた。

「兄ちゃん……記憶が無いのか?」
「ああ、そうだ。その手帳は俺のものか?」
 「勝手に取るなんて……」
「悪かったよ。レイヴン兄ちゃん。」
「む――」
 「あっ!?」

「来やがった……!村の中にまで……!」
「聖堂にいきましょう。あそこなら大丈夫。」
「兄ちゃん、早く。」

「――待っていろ。」
レイヴンは、手にした武具を構える。


思い出4


視界を埋め尽す敵は、およそ数百。
巨大な獲物を手に、炎まとう影は荒れ狂う。
築かれる、無数の屍。

「すげえ――すげえよ兄ちゃん!」
「伏せろ。」
「うわぁ!?」

少年の背後にいた魔物が、断ち切られる!

「事情を聞かせろ。」

 ***

「この島は、見捨てられたんだ。」
「どうしてだ?」
「島では収穫を、税として納めていたのですが……
魔物が増えて、畑が荒らされて……納める税が減って……」
「だから、駐留する兵を減らしたのか。」
「ほら、浜辺にいた連中だよ。あいつらが島を守る兵隊様。」
「奴らか――」

 ***

古に建造された、村の聖堂―
そこは今、荒くれものたちの根城と化していた。

「なんだてめえ、やろうってのか!?」
「お前たち次第だ。」
 「まあまて。俺が話す。」
「ボス……!」

「……あんたも俺達と同じ、傭兵らしいな。」
「ああ。」
「だったら、わかるよな?」
「何かだ?」
「傭兵は命をさらして稼ぐ。だが命ってのは一つしかない。」
「稼げない戦いはしない。それが流儀か。」
「こんな島、守る価値はねえ。」
「義務も無いか。」

「それよりあんた、俺らと稼がねえか?」
「やめておこう。」
「ブーツに気をつけろよ。御同輩。」

 ***

「あいつのブーツに何をした?」
「馬糞つめてやった。」
「――そうか。」

「すみません、こんなものしか……」
テーブルの上にあるのは、薄い麦がゆだ。
「味わって食べるよ。」
「それがいい。」
「なあ兄ちゃん、傭兵って稼げるんだろ?」
「俺は文無しだ。」
「兄ちゃん、商売に向いてなさそう。」
 「こら!」

「俺が兄ちゃんくらい強ければ、いっぱい稼ぐんだけどな!」
「お前は商売に向いている。」
「でも、この島じゃ稼げねえ。」

 ***

「風が止んだか……」
レイヴンは、空を見つめた。

「嵐が、来るな……」


思い出5


レイヴンは、空を見つめている。

「あの絵のことを考えてるのね。」
「昔の俺は消えた。炎と共に。」
「一緒に暮らした人にとっては、そうじゃないわ。」
「俺は、何も覚えていない。」
「アタシはね……みんな、笑ってアンタを見送ったと思ってるわ!」
「俺が記憶をなくしたということは、限界まで力を使つたということ。
その結果、誰かが救われたか。それとも、誰も救えなかったか。
俺にはわからない。」

 ***

激しい嵐と共に――奴らは現れた。
村に接近する魔物の数は、数千に及ぶ。

「クソっ、魔物どもめ……!ああ、貧乏くじだな全く!」
「ボス……大丈夫ッスかね。」
「聖堂ってのはな、避難ができるように、頑丈に作られているもんだ。他よりはマシだ。」

「ボス、村の連中が、聖堂に入れろと。」
「追い散らせ。村の奴らを食って腹が満たされれば、連中も巣に帰るだろう。」


「おい、聖堂に入れてくれ!頼む!」
「もう、おしまいじゃ……!」

「許して……こんな島で、あんなひどい暮らしをさせて。こんな最後なんて。」
「母さん。俺、レイヴン兄ちゃんの手帳を読んで、わかったんだ。」
「何が……?」
「兄ちゃんは、力を使うと記憶がなくなっちゃうんだ。」
「そんな……それじゃあ……」
「もう、お別れなんだ。」

 ***

レイヴンは、己の手帳を開いた。

黒い炎を使う前に現在までの記憶を、できるだけ書き残しておくつもりであった。
いままでの自分も、そうしていた。それに意味があるかどうかは、わからなかったが……

「これは……?」

手帳の脇に置かれていたのは、一通の手紙。

「俺には――過ぎたものだ。」
レイヴンは、簡潔に、島での出来事を手帳に残す。次の自分のために。

「武具よ、思い出を燃やせ――」
黒き翼は、空へとはばたく。


 ***


「俺の、記憶を……取り戻せるのか……?」
「アンタがよければだけど。」
「今までも、お前たちに……?」
「。」
「そうだったか。」
「思い出すのが、辛いことなら……」
「そんな記憶こそ、忘れるべきではない。」

「やってくれ。」


思い出6 (友情覚醒)


「この光――覚えているぞ。」
「レイヴンさん……!」

「キャトラ、アイリス……主人公……か……」
「思い出したみたいね!」
「ああ。」

レイヴンの体から、黒い炎が吹き上がった!

「ちょっと、どうしたの!?」
「行くところがある。」
「……思い出したんですね。」
「ああ。」
「――。」
「――ついてくる、だと?
……見たくないものを、見るかもしれないぞ。」

「それでも、私たちは――」
「――わかった。」


 ***


「うっ、うっ……あの人が……あの人さえ、こなければ……」
「――バカなガキだったな。」

「――どうしたんですか…… ?」
「魔物の、生き残りが……息子を……」
「そんな……!」
「やはり……仕損じていたか……」
「あの子が、村人を逃がすために、囮になって……」

「レイヴン兄ちゃんみたいに、みんなを守るんだ~。だってよ。」
「なきがらはとこだ。」
「いまごろ、魔物の腹の中だろ?」

 ***

「レイヴン兄ちゃん……俺は……」

少年の腹から、血が溢れた。傷口を抑える指から、力が失われていく。

「ううっ……」

少年は、瞳を閉じた。
もう二度と、瞼を開くことはない。そう思うと、ただ怖かった。


「消えろ。俺の――思い出ごと!」
「!」
「今は、お前たちがいる、か……背中は預ける。」

「あの子がどこにいるか、わかるの!?」
「ああ、覚えている――」


 ***


「<*×○■!&%$…………>」
アイリスの魔法が、少年の傷を癒やしていく……

「……あれ? ここはどこ……?」
「やっぱり、ここだったか。」

そこは……少年とレイヴンが、初めて出会った場所。あの廃船の中だった。

「にい……ちゃん……!」
「俺のミスだ。」
「主人公さんと……アイリスさんに、キャトラ?」
「知ってたの?」
「手帳を読んだんだ。」
「俺が忘れても、か……」
「そうよ、アタシらだって覚えてるんだからね!」

レイヴンは、武具を振り上げた。

「ならば、覚えていてくれ。次の俺のために。」





記憶されし黒翼

その他



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