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【白猫】ブラッド・思い出

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最終更新者:にゃん

100億$$$の男 cv.鈴村健一
ブラッド・ガンビーノ
人呼んで<100億$$$>の男。
粗暴だが、人にも猫にも分け隔てなく接する。

2016/06/28



ネオンの島の100億$$$ Story
飛行島の思い出 
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思い出1



――娯楽の島、<ジョカ>――

そこでの冒険を終えた主人公たちは、新たな仲間を迎えていた。


へぇ~……! ここがウワサの飛行島かァ~……!

どんなモンよ? 借金にしばられてたアンタには、まるで天国でしょ?

ああ……! 超、『自由!!』ってカンジがするぜ……!

もうお金の心配はいらないと思うわよ?

あン? オメーらもしかして、すげェ金持ちだったのか!?

ううん、違うわ。この島、金脈があるの。

…………はァア!? じょ、冗談だよなァ……?

自由に空を行き来できて、その上金脈だなんて……

これが……事実なんです……

おお……マジか……いままでの俺の人生は、なんだったんだってカンジだぜ……

そこ悔やんでもしょうかないわ! 出会えた幸運に感謝しましょう!

おお、いいこと言うぜキャトラ!

――改めて、ブラッドだ。

ま、戦闘技術だったらそれなりにあるつもりだぜ。今後とも、よろしくな!



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思い出2



ねーねーブラッドー、あらためて、アンタのことを語ってくんな~い?

おう、いいぜ。まず俺は、孤児だった。

ホホホウ。

一番昔の記憶は、九つ上のねえちゃんになだめてもらってるとこだな。

お姉さん、九つ離れているんですね。

なだめられてた……ってことは、ちっちゃい頃は泣き虫だったの?

三つか四つの頃だぜ? そりゃァ泣きもするだろ。

その頃のねえちゃんは、俺にとって、母親代わりでもあった……すっげェ尊敬してたさ。

ねえちゃん、八歳ぐらいで、もうチンピラのしたりしてたらしいからな。

きょ、凶暴だったの……?

なこともねェんだけどな……カッとなると、手がつけられなかった。

一回、イタズラを怒られてな。ビルのてっぺんに、一晩中しぼりつけられた。怖かったぜェ……超反省した……

そうでしょうねぇ……

あ、大丈夫ですか? 高いところ、怖くありません?

トラウマになった、とかでか? それはなかったりすンのよ。

『たいした景色じゃねえだろ?』ってな。世界はもっと、広いって……

おお……グローバル……!

しっかしまぁ、そんなこともずっと忘れてたぜ。

思い出してりゃ、ずっと島から出ねェなんてこともなかったはずだよなァ……

教育してくれたねえちゃんに申し訳ねェや。

……ふふふ……♪

ブラットさん、お姉さんのこと大好きなんですね♪

よせやい、ガキの頃の話だぜ。

ふふふふ……♪



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思い出3



そんで、おねえちゃん子だったブラッドは、いかにしてギャングになっちゃったワケ?

俺が六つ、ねえちゃんが十五のときか。ねえちゃん、島をぶっ壊してさ。

で、呆然としてた俺が、ギャングに見つかったのよ。元凶の家族として。

そ、それは……! 大丈夫だったんですか……!?

ツイてたんだな。俺を拾ってくれたおやっさんは、話のわかる人だった。

ギャングとしてでもいい、地道に働いて、島の復興を手助けしよう、って思えたんだ。

へぇ……!

ま、とはいえ。形としては、俺は借金を負うことにはなった。

ふむふむ。

コツコツ返済してたんだが……おやっさん、内部抗争でやられちまってな……

!! それは……

そういう世界だったんだし、おやっさんも戦った。だから、しゃァねェこった。

そっからが散々だった。俺の後見人に、ニイさんが――


呼んだァ~ン?

ニイさん!?どっから出てくんだよ!? 島はどうしたんだ!?

ちょっとくらいいいでしょ~?

お散歩くらいさァ~ン?

散歩って、ここ、空の上だぞ……!?

それでね。あたしはブラットちゃんに、とっても厳しく接したのよ。

話聞いてたのか!?

万に一つも逃げ出さないよう、さらに借金を増やしてあげたわァ~ン♪

我ながら、名案だったと思うの♪

なことねェだろ……借金増える度に、こっちは絶望したんだが……

でも、コイツはバカみたいに真っ直ぐだから。

あァ!?

そもそもあんたの借金は、女神の肩代わりでしょ? でも……一度も、恨まなかった。違う?

まァ……そうだな……

だから、思う存分いじめられたのよねェ~ン♪

オィイ!? わざとかよ!!

なんか……ねじくれた関係ね……

これも<愛>ゆえに、よ♪

う~ん……難しいですね……



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思い出4



結構アンタの過去って堀り甲斐があるわね。

そうかァ? 真面目に人生進めてくりゃァ、こんくらい誰にでもあンだろ?

かもしれないし違うかも。

ねえ、ブラットのお姉さんってどんな人だったの?

そういやさ、大暴れした挙句、島からいなくなったわけよね?なんで?

駆け落ちだ。

ぶっ!!!

きゃ、キャトラ……

破壊の限りを尽くしてたねえちゃんは、ある男に一目惚れしたんだ。

で、求婚して、オッケー出て、そのまま二人で去ってった。

も、ものすごいスピードですね……

弟のアンタとしてはどう思った?

ポカーンだったぜ。

そうよねえ……

でも、ちらっと見ただけだけど、旦那さん、めちゃくちゃ優しそうな人だったし。

ティナを見てりゃあ、な……幸せなんだろうな、って、安心できるからよ。

ふっふふ~ん?

なんだよ?

『ぼくのおねえちゃんをとるなー!』……とは、思わなかったの?

いやいや、ないない。ねえちゃんのことは尊敬してたが、依存はしてなかったつもりだ。

そうでもないでしょ? ティナに指摘されてたじゃん。

まァ、あれは目からウロコだったけどよ……衝撃を受けたのは、俺よりもむしろ――

あたしよねェ?

やっぱ出たなニイさん! わかったぞ、ヒマなんだろ!?

ひどいわァ~ン。バラバラになったギャングをまとめるのに、大忙しなのに。

なら、一々顔出さなくても――

――そう、ショックだった。

あたしが恋に落ちたと同時に、女神は去って行った……

はぁ……

しかも、結婚して、ね……

ちょっと、ヴィンセント? 平気? 泣いてるの?

泣いてな~~~イ♪

むしろあたしは、この愛が高次元だと確信したわ。真の愛は、そう、見返りを要求しない!

あたしを満たすのは、究極の、<……ああ愛ッ>!

苦情の一つもありゃしないワよ♪

ふ~ん。



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思い出5



ニイさんのせいで、中々話が進まねェ!

そうねぇ。

だから今日は、ぜひ遊びに来てくれって言っておいた。

えっ!?

ヒネクレモノのあの人のことだ。これで逆にこねェだろ。

か、メッチャ念入りに準備してくるか。どっちにしろしばらく安全だ。

……アンタがそう思うんならいいんだけどね……

どうしてそこまでするんです?

真面目な話がしたくてなァ……

真面目な話……?

20年前、ねえちゃんは、多分、<暴走>してたんだ。

きっかけは、俺がギャングの下っ端に小突かれた、とかなんだがよ……

拍車がかかって、暴れまくるねえちゃんは……自分を制御できないみたいだった。

そんときは、偶然通りかかって、不思議な力でそれを鎮めてくれた人がいて。

それがねえちゃんの旦那さんになったわけだけどよ……

うん。

……あっ……! もしかして、ティナちゃんも……

そう。いつあンときのねえちゃんみてェにならないとも限らねエ。

でも、ティナの場合は暴走しない、ってこともありえない?

あり得る。けど、わからねェ。

もし、そんなときが、来ちまったらよ……

俺に、止めることが出来るだろうかって、よ……

なるほど、保護者の悩みね……でも、きっと大丈夫!

アタシたちにも、奥の手があるわ!

あン?

百聞は一見にしかず!

さあ、主人公! 見せてやりましょう!



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思い出6 (友情覚醒)



ンだ……こりゃ……?

ルーンの光……主人公と育んだ絆は、奇跡をもたらすんです。

マジかよ……! すげェなこりゃ……!

なんだか……俺まで力が湧いてくるみてェだ……!

へっへ~ん♪ どう♪

……たしかにね。ティナがもし暴走したら、一人で止めるのは大変かもしれないけど……

でも大丈夫! みんなで力を合わせて、なんとか止めればいいのよ!

そっか……だな! ありがとよ、キャトラ! アイリス、主人公!

まったく……らしくねェ。決まってねェ未来のことで、うじうじ悩むだなん――

ピカァ~~~~ン♪

ニイさん!? ンだよ、結局来ンのかよ!

ブラッドちゃ~ン、あたしとも絆を育みましょ~♪ 光るわよ~、力与えるわよ~♪

いらねェって!あんたはまず、あの島に力を取り戻させろ!

――あら。マトモなこと言うじゃない。ま、そうだな。

……ニイさん?

まずは、<闇>との関係を、完全に絶ち切ることだ。

こないだのでそれは出来たが……油断はできねェ。

第二、第三のコステロが現れねェとも限らねェ。

だからオレは、目を光らせてる。それがオレなりの、ケジメってやつだ。

ヴィンセントさん……!

……すまねェ、ニイさん。俺、あんたはただ暇なんだと思ってた。

バ~力、ホントに暇なら一々帰りゃしねェよ、だろ?

そうだな。

……みなさま。出来の悪い弟でご迷惑おかけすると思いますが、よろしくお願いいたします。

私も、カタをつけ次第、ご助力に参りたいと思いますので。

いいえ、こちらこそ、ブラッドさんには助けられてます♪

もったいないお言葉……

おィニイさん!? なんであんたがシメんだよ!? しれっと弟ってなンだよ!?

助力に参るゥ!? 来る気かあんたまで!?

ブラット、ツッコミがぐちゃぐちゃしてるわよ?

あァ!?

こういうときはね、一言でいいの。真似してごらんなさい。

ぎにゃー!

ぎにゃー!

――って、違くてよォ!?

ふふふふふ……♪





”主様”……

何卒……!




鎖を噛み千切った狂犬 ブラッド・ガンビーノ


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