ディートリヒ・思い出

 
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ストーリーまとめ

ドルキマス国元帥
ディートリヒ・ベルク
造船に秀でるドルキマス国元帥。
あまりにも冷静沈着な指揮官。



思い出1


ディートリヒ
…………

 ――言い知れぬ威圧感を放つ男が、
 飛行島の縁に佇んでいる――


 アイリス 
あなたは……?

ディートリヒ
…………
……ドルキマス国元帥、ディートリヒ・ベルクだ。



ディートリヒ
……子供か。

 キャトラ 
ムムッ!?
ちょっと、あなどらないでもらえるかしら!?
こう見えても主人公は、この飛行島のリーダーなんだから!

ディートリヒ
ほう……統率者か。とてもそうは見えないが。

 キャトラ 
見た目はこうでも、結構すごいんだから!

ディートリヒ
……主人公。結構。良い名だ。

 キャトラ 
あ、アラ……?


 アイリス 
あの、紹介が遅れましてすみません。
私はアイリス、この子はキャトラです。

ディートリヒ
……キャトラ……


 キャトラ 
ん?

ディートリヒ
しゃべる猫……なるほど、魔法か。
節操のない話だ。

 キャトラ 
いいえ!アタシがしゃべるのはナチュラルボーンよ!
理由なんかないんだから!

ディートリヒ
そうか、失敬。
私は魔法というものを、好ましく思っていなくてな。

 キャトラ 
なんで?

ディートリヒ
魔法は根拠が薄弱だ。
力の源は己自身。それでいい。それに――

その魔法のせいで、突然呼び寄せられたのだ。
ドルキマス軍の艦艇から、な。

 アイリス 
あ、そうだったんですね……

 キャトラ 
そっか、迷惑くらってたんだね。
ならしょうがないね。

ディートリヒ
まだ私も未熟だということだ。
魔法ごときの力で、呼びだされてしまう程度にな。

 アイリス 
あっ……いっちゃった……

 キャトラ 
なんだかおカタイひとねぇ……


思い出2


ディートリヒ
貴君らか。

 キャトラ 
あらディートリヒ、まだいたのね。

ディートリヒ
帰る手段は確保した。もはや急ぐ必要もない。
それに、私がおらずとも我が軍は止まりはしない。
そのくらいの教育は施した。

 アイリス 
軍の、元帥さん……ですもんね。
部下の方も、たくさんいらっしゃるんでしょうね。

ディートリヒ
ああ。私の手足のように動く、いかにも便利な駒だ。

 キャトラ 
あ~! 悪い笑顔だ~!

ディートリヒ
私の信義は悪ではないよ。
もっとも、そう思っている者も少なくないだろうがね。

 キャトラ 
偉い人ってカンジのしゃべりかただわねぇ……

ディートリヒ
元帥ともなれば、自然、政治も身につくからな。

 キャトラ 
ふ~ん……

 アイリス 
ディートリヒさん、急がなくなった、ということは、
ゆっくりしていかれるんですね?

ディートリヒ
そのつもりだ。この飛行島も、中々に興味深い。
これだけの物資と人員を乗せ、空から標的に接近することが出来れば――

 キャトラ 
あぁっ!?
また悪いこと考えてない!?

ディートリヒ
私は軍人だ。物を見れば戦力かどうか考えるのは当然の思考だろう。
ときに、一つ尋ねる。この島の動力は何だ?

 アイリス 
動力は……ルーンです。

ディートリヒ
ルーン? 聞いたことがないな。

 キャトラ 
なんか石っぽいんだけどね、
色んな力を秘めてて、便利に使えるヤツのことよ。

ディートリヒ
ほう……!
石程度の大きさの物が、これだけの大質量を宙に浮かべるというのか?
ならば……島を動かすだけではないだろう。敵陣へと持ち込み、その力を解き放てば……

 キャトラ 
あぁーっ!!だから、
あんまり悪いこと考えちゃダメだってぇー!

ディートリヒ
職業病ということにでもしておいてくれたまえ。


思い出3


ディートリヒ
貴君らに命じる。

 キャトラ 
ちょぉーっ!!
イキナリ命令はないでしょー!

ディートリヒ
ならば依頼しよう。

 キャトラ 
もう! 最初っから素直にそう言いなさいよ!
で、なあに?

 アイリス 
(キャトラ……!手玉よ、手玉だわ……!)


ディートリヒ
書物を求めたい。

 キャトラ 
本ね。どうして?

ディートリヒ
この地域は、ドルキマス国のあった大陸との相違が非常に多い。

 キャトラ 
たいりく?

ディートリヒ
そう。こちらでは、基本的に<>だろう?
そこからして既に大きく違う。

各島ごとに特色も違う。
それらの情報を、出来る限り収集したいのだ。

 キャトラ 
なるほどね。
べんきょーねっしんなのはいいことだわ!
たくさん本を持ってきたら、お駄賃もらえるかしら?

ディートリヒ
ふさわしい戦地と死に場所を与えてやろう。
名誉を胸に抱いて戦え。

 キャトラ 
またまたー、そんなことゆって♪
じゃあちょっと本を集めてくるから待っててね~♪


ディートリヒ
ふふふ……

 アイリス 
(キャトラ……!ディートリヒさん、本気だよ……!
 だけど……! キャトラにふさわしい死に場所って……!
 どこなの……!)


思い出4



 キャトラ 
ディートリヒ!
本たくさん持ってきたわよー!

ディートリヒ
ご苦労だった。

 キャトラ 
あー重かったぁ……お駄賃ちょーだい!

ディートリヒ
いいだろう。

 ディートリヒはキャトラののどをなでた!

 キャトラ 
ふにゃ~♪ ごろごろ~……♪

……ハッ!?
じゃなくて、形のあるモノで!

もう、上手なんだから!
いまの分、割引するけど、なんかちょーだいよ!

ディートリヒ
ではこの勲章をやろう。

 ディートリヒは胸の勲章を外してキャトラに手渡した。

 キャトラ 
わ~い♪ キラキラしてる~♪


 アイリス 
ディートリヒさん、いいんですか……?

ディートリヒ
構わんさ。こんなものただの記号に過ぎん。

 アイリス 
……太っ腹ですね……!

ディートリヒ
どんな本を持ってきたのか、確認させてもらおう。

 キャトラ 
アタシオススメの名著ばかりよ!


簡単! ゼメキア料理百選
奇天烈なお祭り大集合!
猫の飼い方、しつけ方』……


ディートリヒ
…………

 キャトラ 
どーかしらね♪
ディートリヒって軍人さんでしょ?
だからあえて関係ない本にしたの!

ディートリヒ
…………

 アイリス 
あ、あの……ディートリヒさん、ごめんなさい……

ディートリヒ
……謝る必要はない。

 アイリス 
え?

ディートリヒ
食も立派な文化だ。そこから見えてくる事実もある。
それに……ふふふ……

 キャトラ 
お!? その猫の本、面白い?

ディートリヒ
空腹を利用することが猫のしつけには最適である』か……
早速実践してみようか。なあ、キャトラよ?

 キャトラ 
ぎぎぎ!


ぎにゃー!

思い出5


 ディートリヒが、ものすごい量の本に囲まれて読書している。

 アイリス 
すごい数の本ですね、ディートリヒさん。

 キャトラ 
アタシこんなに持ってきたんだっけ?

ディートリヒ
足りない分は自分で入手した。

 キャトラ 
あ、そうなんだね。

 アイリス 
(キャトラ……!わかってるの、
 ほとんどが『足りない分』なのよ……!)


 キャトラ 
ここにあるのは全部読んだの?

ディートリヒ
ああ。

  商人  
すいません、ディートリヒさんというのは?

ディートリヒ
私だ。

  商人  
飛行艇便です。お荷物をお届けに。

ディートリヒ
そこへ置いておいてくれ。

  商人  
まいどあり~。


 キャトラ 
ちょっとディートリヒ!?
また大量の本が届いたわよ!?

ディートリヒ
注文していたからな。

 アイリス 
こんなにたくさん読むのは時間がかかりませんか?

ディートリヒ
相応にはな。

 アイリス 
……眠っていますか?ごはんとかは……?

ディートリヒ
そんな暇はない。

 アイリス 
それじゃあ、体を壊してしまいますよ!?

ディートリヒ
時間は有限だ。
こちらにいる間に、出来る限りの知識を蓄えたい。

 アイリス 
でも、少しは休んだ方が……

ディートリヒ
必要ない。

 キャトラ 
だけど、ちゃんと寝ないと、頭に入らないんじゃない?

ディートリヒ
誰に物を言っている。

 キャトラ 
アンタにだけど…………ねえ、主人公?
アレでさ、ちょっとは体を休めてあげられるんじゃない?


思い出6 (友情覚醒)



ディートリヒ
この光は……?

 キャトラ 
主人公のルーンの光よ。いろいろ便利なんだから。

ディートリヒ
……より一層、頭が冴えていくのを感じる。
これで効率が上がるだろう。礼を言う。

 アイリス 
あの、少しは良くなったと思うのですが、
でも、夜はちゃんと寝た方が……
お勉強の邪魔はしたくないですが、あの……少し、心配で……

ディートリヒ
……この私を心配するとはな。

 アイリス 
迷惑でしょうか……?

ディートリヒ
通常は不要だ。だが、先ほどの光の恩もある。
適度に休息を取ることを約束しよう。

 アイリス 
あ、ありがとうございます♪


 キャトラ 
それにしてもアンタって、勉強が好きなのねぇ。

ディートリヒ
いや。好きなのは、読書という行為自体だ。

 キャトラ 
そーなの?

ディートリヒ
思えばこうして、ゆっくりと文字にひたるということを、長らくしていなかった。
好きなようにページをめくり、文章に没頭する……なんとも贅沢な時間の使い方だ。

 アイリス 
ふふ、そうですね。

ディートリヒ
だから、情報収集であると同時に、リフレッシュもしている。
戦争のことも忘れられる。よって、心配する必要はない。

 アイリス 
ええ、安心しました♪
思う存分、読書を楽しんでくださいね。

ディートリヒ
そうさせてもらおう。……この島は、読書に最適だ。



黄昏を翔ける英雄



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