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ジュダ(帝国)・思い出

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最終更新者:にゃん
棺を送る者
ジュダ・バル・アーウェルサ CV:子安武人
帝国軍第十三軍団<葬送>大佐。
特務機関<狩猟戦旗>のメンバーとなった。


帝国戦旗
飛行島の思い出 
友情覚醒画像その他相関図


思い出1



<帝国>内で起きた一連の騒動が収束に向かいつつある中……

その男は、再び飛行島へと舞い降りた。



…………声を、久しぶりに聞いた。

この島にたゆたう、遥かなる英雄の声を。

あるいは――掬い上げられるのを、待っているのかもしれん。

――眠れ――


<ジュダはそっと目を閉じた……>


あ……ジュダさん。

えっと……話しかけてもいいのかしら?

……ああ。

大変だったわね? <帝国>は。

お前たち冒険家に、感謝を。助かった。

もう、大丈夫なんですか?

いや。これは、ただの始まりに過ぎない。

……わるいヤツ、まだいるの?

いつの世もそうだ。

何かが終わる時、また何かが始まる。全ては等しく循環している。

ムムム……あいかわらず難解ね……

だからこそ、俺は在る。――在り続けなくてはならない。終わりを告げる者として。

正義の味方ってやつね。なんていったっけ? そ、そ、そ……

<葬送>――帝国軍、第十三軍団。

影に潜む獣の……棲み処。

<ジュダは、その鋭い眼光を主人公たちに向けた……>

…………

<そして、ゆっくりと近付き……ふいに、プイと横を向く。>

…………あ。

主人公、忘れたの? おおかみの習性でね。

なでてくれ。

おっけー♪

<キャトラは、ジュダの毛並みを整えた。>

だいぶ乱れてるわね……たまには自分でやんなきゃダメよ?

忙しくてな。……ああ、そこだ。さすがだな。

主人公もやってみる?

――




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思い出2



ジュダ、あそぼ~♪

すまない。今から任務へ出かける所だ。

あら……ざんねん。

いまは、お休み中ではないんですか?

そのつもりだったんだがな。


 ***


「いや~悪いね、ジュダ。ホントはゆっくり休んでもらいたいトコなんだけどさ。」

「残党狩りなど秘密情報部にやらせればいいだろう?」

「ちょ~っとばかし、やっかいな事情があるんだよね。

陸軍の<アルフ・スペンサー>少佐を知っているかい?」

「スペンサー伯爵家の長男。連隊に箔をつける為に入隊させたお飾りか。」

「いや、実際かなりデキたらしいよ? ……ともかく、彼とボクは知り合いでね。」

「帝国貴族に知人がいたとはな?」

「ちょっとした便宜を図ってあげた事があってね。

その代わり、ボクのスキャンダルをいくつか揉み消してもらったりもしたけど。」

「仲のいい事だ。……つまり、そのスペンサー少佐が<熔印のルーン>の被害者になってしまったと?」

「まだ自我が残ってたらマズイだろ? ボクとの関係を喚かれでもしたら、たまったもんじゃない。

軍や元老院にバレる前に始末したいんだ。頼むよ、ジュダ。」

「やれやれ……」


 ***


「……で、何故お前がいる。」

「被害者の情報を提供したのは我々<狩猟戦旗>だ。同行するのは当然だろう。

まして君は同僚たしな。私は付き合いがいいのさ。」

「この任務、お前はとこまで聞いている?」

「残党の中にやんごとなき血筋の者がいるから、お前と協力して始末しろと。」

「元老院が、そう命令したのか?」

「いや。命じたのはキリエだ。恐らく元老院は何も知らん。」

「キリエは何故、今回の事を知っている。」

「さあな。聞いてもはぐらかされた。」

「…………」

「まあ、相手が貴族ってだけで、胡散臭さ満点だがな。何となく察したよ。」

「……まあいい。先を急ぐぞ。」

「ああ。さっさと終わらせて帰ろう。」




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思い出3



「ところで……聞いてもいいだろうか。

君の<協力者>……マシューという、あのネズミの獣人について。」

「なぜ気にする。」

「君が教えてくれないからな。」

「お前にも、素性を教えたくない人間の一人ぐらいはいるものだろう?」

「それはそうだがね。」

「奴は……ただのネズミだ。

狼と追いかけっこをするのが大好きでな。」

「それは……比喩なのか?」

「ウオオオオーン。」

「…………

わかった。ここは一つ、ジェリービーンズで占ってみるとしよう。」

「くだらん。」

「退屈な任務だ。これぐらい付きあってもらわなくては困るぞ。」

「ふん……」


ジュダは差し出された小瓶から一粒取り、指で弾いて口に入れた。


「ほう、君もそれが得意なのか。いいものを見た。」

「……プラムの味だな。」

「……そうか。プラム、か。」

「何を意味している?」

アイシャが口を開きかけた、その時――


『ア……ゥゥ……』

「……こいつだな。特徴と一致している。」

『ガ……グァァ……』

「私の手は要らないか?」

「俺がやらねば意味がないだろう。

アルフ・スペンサー少佐……だった者よ。

皇帝陛下の恩賜を賜りに来た。有り難く受け取るがいい。」


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思い出4



『……ウグ……アガアアアア!』

 「さあ、さっさと楽にしてやれ。」

『ア……シンシア……!』

「…………?」

『オ……オレ……サイゴ……ネガ、イ。シンシア……』

「シンシア……?」

 「まだわずかに自我が残っているらしいな。」

「会いたい人間がいるのか?」


魔物がわずかに頷いたように、ジュダには見えた。


『チ、チカク……ムラ……シンシア……』

「……わざわざ会いに来たのか。」

『……ゥウ……ウガアアアアアッ!』

『ガアアアアアアアッ!』

『ギャウウッ!』


「……なぜトドメを剌さない。」

「アイシャ。少佐に婚約者はいたか?」

「……いや。いなかったはずだ。」

「何か浮いた話は。」

「縁談はあったようだがな。特に進展はしなかったらしい。」

「誰でもいい。女に関しての情報はないか。」

「……ああ、そういえば。幼なじみの女性が、侍女として屋敷に勤めていたな……

病気になったとかで、一時的に実家に帰っているみたいだが。

……まさか、シンシアという女性が……?」

「ふ。あのタヌキネズミめ。

いいだろう。その女を連れてきてやる。」

「ジュダ?」

「その役目はお前に頼むとしよう。少しは働いていけ。」

「私は反対だ。こいつはもう、もとには戻らない。」

「だからだ。急げ、近くの村にいるはずだ。こいつは、俺が足止めしておく。」

「…………」


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思い出5



『ゴアアッ!』

『グルウウウ……!』


「さて、間に合うか……?」


「ア……アルフさまっ!

ああ、ああ……! なんというお姿に……」

「道中で事情は話してある。」


『グ……ウグウウウ……!』

「アルフさま……わ、私です。シンシアです!

聞こえていますか……!?あなたのシンシアは、ここにおります…… !」


『ガアアアアアアッ!!

ギャウウッ……!』


 「シンシア。彼は、もう……」

「…………」

「お前と少佐は、恋仲だったのだな?」

「私はしがない侍女。彼は伯爵家の嫡男……」

 「身分違いの恋、か。」

「だから、二人で、どこか遠いところで幸せになろうって……」

『……ゥ……グウ ……』

「……けど…………もう……叶わないのですね。」


『シンシ……ア。』

「!!」



 ***



「いや~、お疲れさま~。君の迅速な働きっぷりに今回も助けられたよ。」

「このタヌキネズミが。」

「おもしろい言葉だね。タヌキなのかネズミなのか、どっちなんだい。」

「便宜を図ったと言っていたな。さしずめ、臣下を使ってあの少女に推薦状でも書いてやったんだろう。」

「そうでもしなきゃ、経験も教養もない農家の娘が伯爵家の侍女になれるはずはないからね。

彼女とはたまたま出会ったんだ。大根料理が上手な子でね。

同じ屋敷で生活ができるって、アルフにとても喜ばれた。彼とはそれからの付きあいだったんだ。」

「……奴は、戦死として処理された。」

「伯爵も名誉に思うだろう。」

「――醜聞を、広めたくなかったか?」

「今どき、駆け落ちなんて時代遅れな気もするけどね。帝国の貴族社会はゼメキア並みに古いから。」

「あの少女も職を失わずに済んだ。お前は二つのものを救ったわけだ。」

「ボクはそんなに優しくないよ、ジュダ。」

トモダチをね、ボクの手で殺してあげたかっただけなのさ。

棺はちゃんと送れたかい?」

「……ああ。」

「ありがとう、ジュダ。」


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思い出6 (友情覚醒)




『一緒になれなくて、すまない。

どうか……幸せになってくれ。ただそれだけを、俺は願っている。

――愛しているよ。」


「ああっ……! 私も……!

私もよ、アルフさまっ……!」


「聞き届けたな?」

「……はい。彼を……よろしくお願いします。」



「帝国陸軍少佐、アルフ・スペンサー。

皇帝陛下が汝に棺を賜る。謹んで拝領するがいい。」

「……俺は、軍人として逝けるのだな。感謝する。」

「――眠れ。安らかに――」



 ***



――ぬるいな――


「…………」


――のう、欠片よ――

所詮、貴様は檻の中の獣――

――飼い慣らされた犬っころよ――


――噛みちぎれ――

――貴様の首に纏わりついた――鎖を――!


「黙れ。」


――心づいた玩具ほど破壊したくなるものだ――


「皇帝は、誰にも渡さん。」


――望め、欲しろ、本能のままに――



「俺は、貴様とは違う――!」


――目障りな光だ――


――憶えておけ――

貴様は――血と炎の中でしか生きられぬ――


「…………」


 ***


ジュダ、だいじょうぶ……?

やはり、お前だったか。

うなされてたから、主人公がね……

……何か用だったか?

ジュダさんにお客さんが来てまして……


「はい、どうも~。来ちゃいました。」

「お前達か。」

「キリエが先の任務の件で、君に礼を言いたいらしくてな。」

「礼など不要だ。<狩猟戦旗>を動かしたのはマシューだからな。」

「じゃあ今回は貸し一つってことで。」

「……何を考えている?」

「いや、今後とも仲良くしていきたいと思ってね。

どうにも、マシューと元老院には因縁があるようだし。

おたがいに、人員をうまく利用していこうじゃないか?」

「フン……」


「そうだな。私もその考えには賛成だ。

君の能力は評価に値する。また必要になる時も来るだろう。」

「おやおや。アイシャがそこまで認めるなんてめずらしいねえ。」

「これからもよろしく頼む。」

「華麗に無視された……!」


「……プラムは何を意味していたんだ?」

「そういえば、言いそびれていたな。

未来を占うという意味では、<慈悲>。

そして、君とマシューの関係を占うという意味では――

<忠誠>。」


「……くく……

案外、占いも馬鹿に出来んかもな。」


「……やはり、君の<協力者>とは……」

「好きに解釈しろ。


俺は……帝国の棺。

己が信じるもののために忠を尽くす。それだけだ。」




第十三戦旗<葬送> ジュダ・バル・アーウェルサ


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画像説明
ジュダジュダ・バル・アーウェルサ cv.子安武人
帝国第十三軍団に所属する大佐。
皇帝に仇なす者を納棺する執行人。
ジュダ(帝国)ジュダ(帝国)
帝国軍第十三軍団<葬送>大佐。
特務機関<狩猟戦旗>のメンバーとなった。
ジュダ(帝国Ⅱ)ジュダ(帝国Ⅱ)
鎖を引きずる弔い手。
縛られてなお、獣は帝国の敵を追い続ける。
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因縁に終止符を打つため、個人で参戦。
ジュダ(帝国3)・思い出ジュダ(帝国3)
弔いの狼は咆哮する。
すべては良帝陛下の命じるままに。

帝国戦旗  



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