クリュウ・思い出

 
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ストーリーまとめ

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無心の忍び
クリュウ・イーガー CV:
フルーツ忍者の頭領をしている青年。
ある理由により、不老不死となっている。



思い出1


『あら、誰か来てるみたいわね。』
「商人さん?」

「本日、お集まりの方々は実に運がいい。なんとなれば、この私のバナナの叩き売りは、特別でございます!
一本食べていただきますと、お肌にツヤが出てきます。三本も四本も食べていただきますと、もう大変!一日前に若返ります!」

『なるほど、口上ってやつね!』

「フルーツの産地は数あれど、本物の甘みが分かるのはフルーツ忍者の里だけよ!さあ、一万ゴールドから!」
『高いわ!』
「かわいいお嬢さんに言われちゃ、しかたがない。身を切り削った出血サービス!200ゴールドでいかがかな!?」
『買ったわ!』
「かわいいお嬢さん、お買い上げ!美人な白猫お嬢さんにはサービスしちゃおう。150ゴールドでもってけ泥棒!」
『あら、ありがとう。じゃあ、もう一ついただくわ。』
「こいつは、してやられました。いくつでも150ゴールドで持ってちゃってくださいな!」

「頭領!どうして、こんなところにいるでござるか!?」
「フランちゃんか……よく見抜けたね。」
 ――
『ぎにゃー!アンタ、誰!?』

クウリュウ・イーガー。フルーツ忍者の里で、フルーツを育ててるよ。」
「セッシャたちの頭領でござる!」

『頭領って、一番偉い人なんでしょ?どうしてバナナなんか売ってたの?』
「里の子に頼まれたんだ。バナナが売れ残って、困っていたからね。」
「オーララ!そうでござったか……」
『案外、ヒマ人なのね。』
「ノン!頭領は里で一番忙しい人でござる。」
「頼まれると、断れなくてね。それで、フランちゃんは、どうしてここに?」
「セッシャは里でできた洋ナシを、シショーにキャドゥーしにきたでござるよ。」
『やっぱりフルーツ忍者の里って、フルーツを育ててるのね。』
「ウィ♪一年中、セシボーンなアンフリュイがたくさんあるでござる。」
「アンフリュイ?」
「フルーツのことだよ。里では一年中、フルーツがなってるからね。」
『おいしいフルーツがたくさん……行ってみたいわね。』
「来てもいいよ。」
「いいんですか?忍者の里って隠れ里なんじゃあ……」
「そうだね。でも、いいんじゃないかな。来たいなら、来ちゃいなよ。」
「フランさん、本当にいいんですか?」
「頭領がいいなら、トゥバビアンでござる!」


思い出2


『ここがフルーツ忍者の里ね。』
「なんだか、甘い香りがするね。」

「なっ!頭領、おつかれさまです!って、おまえら、どうした?」
「やあ、ナップル、こんにちは。バナナは売れ残っちゃったよ。」
「頭領が失敗するほどの任務……やはり俺には、まだ早かったみたいだな……」
『アンタ、自分たちの頭領、パシリにすんじゃないわよ!!』
「だって、頼めばなんでもしてくれるしよ。」

『アンタも忙しいなら、断りなさいよ。』
「そうだね。断るようにするよ。」
「そんな!勘弁してくださいよ、頭領!!」
「そうだね。断るのをやめようか。」

『そうだろうと思ったけど、頭領も変わった奴みたいね。』
「頭領は、どんなお願いも断らないでござる。アニキも頼りすぎはモーヴェでござるよ!」
「わかってねぇな。それが頭領の器ってやつだ。」

「ナップル、フラン、この子たちに里を案内してやってくれ。」
「……任せてください!なんせ、オレは次期頭領ですからね。」
「うん、そうだね。それでいいよ。じゃあ、頼んだよ。」


「オーララ!さすがは頭領!忍びの技は煙の末でござる!」
「まあ、頭領だからな。これくらいのこと、簡単にこなすぜ。」
『アンタたちはできるの?』
「頭領ほどソフィスティケではござらんが、できることはできるでござる。」
『ナップルは?』
「……くぅぅ……!」

『あ、ちょっと、待ちなさいよ、ナップル!』

 ***

「頭領!助けてください、頭領!!」
「うん、いいよ。」
『って、コラー!そうやって逃げるんじゃないわよ!アンタもはっきり断りなさいよ。』
「うん、そうだね。ナップル、しっかりしなさい。」
「オレがしっかりしてないんじゃありません。周りがしっかりしすぎなんです。」

 クウリュウの前に一本の大きな木があった。

「この木……枯れてるんですか?」
『言われてみれば、不思議ね。ほかの木はどれも青々としてるのに。』
「これは特別なフルーツの木でね。種を植えてから、花が咲いたことも実がなったこともないんだ。」
「頭領、この木を大事にしてますよね。なんなんですか?」
「ナップル……この木をめぐって、俺たちは昆虫忍者と争っている。
忍術はできなくても、大切なことは忘れるな。」
「す、すいませんでしたっ!!」
『言うことはしっかり言うのね。』
「反省するんで、許してくださいっ!」
「うん、いいよ。」
『なんでも、すぐうなずくんじゃないわよ!!』
「うん、そうだね。」
『アンタ、もう少し自分てものを持ちなさいな……』

「でも、この木の実のせいで、争ってるんですね。どうしてなんですか?」
「ウープス……詳しいことはセッシャもわからないでござる。」
「……俺も忘れちゃったね。」
『どうして忘れちゃったの?教えて教えて~。』
「長生きしてると、昔のことを忘れちゃうから、術を使って記憶を小さなルーンに移してるんだ。
その頃の記憶はルーンのなかだね。」
「オーララ!そうでござったか!」
「あ、そろそろ合議の時間だ。悪いけど、俺は行くよ。二人とも、あとは任せたから。」


『昔の記憶って言っても、あいつ、いくつなの?』
「モンデュー!そう言えば、知らないでござる!」
「オレがガキの頃から、頭領の見た目は変わったないな。
確かに頭領には謎が多い。気になるな……」


思い出3


 リンゴ  
「兄者、こんな時間に何用だ?シャクリ……」

 ミカン  
「みかん、食っべよー!!こんばんは、兄貴!」

 ナップル 
「ちょっ!静かにしろって!」

 スイカ  
「とぉおおーッ!!!スイカ、すいさーんっ!」

 ナップル 
「だから、静かにしろって言ってんだろ!!」

『そーゆーアンタが一番うるさいでしょーが。」

 フラン  
「ジェ・ソメイユでござる……ふわぁ……アニキ、なんでござるか?」
「実は頭領の部屋から、とあるルーンをとってきた。」


 リンゴ  
「シャクリ……頭領の部屋から物を盗んだだと……客観的に判断して帰る!叱られたくない!」

 スイカ  
「頭領、怒ると怖いんですよ!」

 ミカン  
「そうだよー!」

 ナップル 
「だから、おまえら、忍べよ!声でかすぎるんだよ!!」

 フラン  
「アニキが一番うるさいでござる……」

「実は忍びこんだ段階で頭領にバレた。だが、記憶を見せてくれと頼んだら、二つ返事でOKだったぜ。」
『とことんイエスマンね。』
「一人で頭領の記憶を見るのも忍びないから、おまえらを誘ったってわけだ。」
『本当は、一人で見るのが怖かったんじゃない?』
「……くっ!それ以上、俺に真実を突きつけるな!」

 キャトラ 
『アタシはちょっと興味があるし、見てみたいけど……アンタたちはどうするの?」

 リンゴ  
「シャクリ……読めたぞ。これはワタシが忍者として成長するために必要な通過儀礼……」

 スイカ  
「楽しみですねっ!」

 ミカン  
「よ~し、いっちょやってみよう!!」

 フラン  
「ウィ!これも忍びのオキテでござる。」

 アイリス 
「主人公は、どうする?」

 主人公  
「――。」


 ナップル 
「よし、行くぞ!たしか、このルーンを月にかざして……」

「オーララ!なんでござるか!?」
「地面が揺れてるよ!!」

『ぎにゃー!!』


 ***


 これは――
 クウリュウの記憶――


「…………」

 種を植え、木を育てていた。甘い実のなる木を――

 どれだけ月日が経っても、目の前の景色は変わらない。
 失ったなにかを手繰り寄せるように、種を植え、果実を摘む――
 俺は――それだけのモノだった――

「おじさん、なにしてるの?」
「…………」

 その声を聞いた瞬間、世界が変わった。

「……俺がなにをしてるのか?」
 そんな疑問、一人の時には意識したこともなかった。

「俺は……ああ、俺は〈あの甘い実〉を……育てているんだ。」


思い出4


「おじさん、この実はなに?」
「ミカンだ。」
「おじさんはミカンが好きなの?」
「うん、そうだね。でも、〈あの甘い実〉は、ミカンよりも甘いんだ。」
「じゃあ、これが一番好きなの?」
「それはリンゴだよ。甘いけど、〈あの甘い実〉じゃない。」
「その甘い実、一個ちょーだい。」
「今、ここにはないんだ。かわりに、ここにあるフルーツなら好きなものを持っていっていいよ。」
「このリンゴもミカンも甘くておいしいよ!」
「そう。それはよかった。」
「あたし、ウメって言うの!おじさんの名前は?」
「俺の名前……?たしか……ああ、そうだ。そう、俺はクリュウだ。」

 それからも、俺はフルーツを育て続けた。
 俺の存在は村人にも知られたが、頼まれれば頼まれた分、果実を分け与えていたおかげか、友好的に受け入られた。

 そんなある日――

「フルーツおじさん!助けて!村が!」
「!」

「「「うおぉぉぉぉーーー!!!」」」

「助けてください!!!村が!村がっ!!」
「ああ、わかった。」

 ――

「…………」
「貴様……いったいなんなんだ……どうして倒れな……い……?」
「ば、化け物だ!逃げろ!!」

「フルーツおじさん、大丈夫!?」
「うん、大丈夫だね。ケガはすぐに治るんだ。」
「こりゃあ、えらい仙人様に違いねぇ……」
「仙人様!オラに術を教えてけろ!もう、村が焼かれるのは、オラ、嫌だ!!」
「うん、いいよ。術は教えてあげよう。でも、俺は仙人じゃないと思うな。
たぶん、君たちと同じ人間だよ。うん、そんな気がする。」

「フルーツおじさん、助けてくれてありがとう!」

 こうして、俺には果実を育てる以外にもやることができた。
 俺が実につけていた技術を村の者たちに教えることになったのだ。

 やがて、村の若者たちは組織化し、俺を彼らの長として仰ぐようになった。
 後に〈フルーツ忍者〉と呼ばれる者たちは、こうしてできあがった。


思い出5


「頭領!また果樹園にいたんですね。」
「ウメちゃんか……どうしたんだい?」
「ただ話しかけただけ。なんか頭領ってえらくなってもフルーツおじさんのままだね。」
「うん。そうだね。君は大きくなったね。」
「……うん。頭領は変わらないね。」
「うん、そうだね。」
「頭領はさ、甘い実を探してるんでしょ?それってどんな果実なの?教えてよ。」
「……人が食べると不老不死になる果実だ。」
「もしかして……頭領、その実を食べたの?」
「たぶん、そうなんだろうね。遠い昔のことすぎて、もうほとんど覚えてはいないんだけど。」
「その実はここにはないんでしょう?どこにあるのかわからないの?」
「……それがわからないんだ。どうやら、昔、種を奪われてしまったみたいでね。」
「じゃあ、取り戻さないと!」
「焦る必要はないよ。あの種は、この土地じゃないと芽吹かない。
いずれ、種のほうから、この地にやってくる。俺は、この土地を守っていればいい。」
「じゃあ、頭領は……おじさんは、ずっと一人なの!?」
「一人じゃないさ。君たちがいる。」
「でも、私も、みんなも、おじさんより先に死んじゃうよ!そしたら、おじさん、一人になっちゃうよ!」
「……フルーツの木も枯れて、種を落とし、また芽吹く。人もそれと同じだ。」
「でも、そんなの絶対おかしいよ!おじさんだけ一人になるなんて……そんなの……」
「…………」

 俺には、どうしてウメが泣くのかわからなかった。
 この時、なにかを言うべきだったのだろう。その一言がわからなかったから――

 ウメは里から出ていってしまった。
 俺には、しかたがないと受け入れることしかできなかった。

 俺は、あの甘い実の種を探すことにした。
 すぐに昆虫忍者の里にあるとわかったが、簡単に手が出せる状況ではなかった。

 今は待っていればいい。
 俺には、時間がありあまっているのだから……


思い出6 (友情覚醒)


 ウメが去ってから十年ほど経った夜に彼女は里へと帰ってきた――

「……こんな夜中に誰だい?」
「と……う……りょう……」
「ウメちゃんかい!?」
「やっぱり頭領は……変わらないね……」
「その怪我は!?早く誰かに診てもらわないと!」
「頭領……私ね……頭領が探してたもの……持ってきたんだ。」
「この種は……」
「へへ……大変だったんだよ……本当に……」

 ウメの命が消えようとしているのに俺は、どんな顔をすべきなのか……わからなかった。

「本当はね……私が、さ……おじさんと一緒に……ずっと一緒にいれればなって。
でも、ダメみたい……ごめんね……」
「…………」
「やっと……年、追いつけたのにな……」

「死なないでくれ……」

「……はじめて、私にお願い……してくれたのに、ごめんね。
おじさん、約束してよ。いつか、必ず一人ぼっちじゃなくなるって。
誰かと同じ時間を……生きて……幸せ……に……」

 ――ウメは息を引きとった。

 俺はウメの亡骸とともに、〈あの甘い実〉の種を植えた。
 種は芽吹き、大きな木となった。
 だが、いまでも〈あの甘い実の木〉は蕾をつけない。


 ***


  全員  
「「「「「!!」」」」」」

 クリュウ 
「……記憶を見せるのは幻術にかけるようなものだね。俺も久しぶりに昔を思い出したよ。」

 フラン  
「頭領……」
「フランちゃん……みんなも、どうして泣きそうな顔をしてるんだい?」

 ナップル 
「だって、頭領……ウメさんが……」
「うん、そうだね。」

 リンゴ  
「ウメ殿が昆虫忍者から種を奪ったのが、争いの理由……?」
「もう何百年と昔の話だ。今では互いに、どうして争っているのかさえ、曖昧だよ。」

 ミカン  
「頭領、あの木に実がなったら、どうするの?」
「さあ、どうするんだろうね。俺としては、もう実のことなんて、どうでもいいんだよ。
でも、どうしてだろうね。俺は、あの木にこだわっている。その理由が、わからないんだ。」

 スイカ  
「それは、ウメさんとの思い出があるからですよ!」
「思い出があるから、こだわる。その理屈が俺には、わからないんだよ……」

「――!」

 クリュウ 
「この光……なんだ……!?これは、俺が失くしていた……
俺は……心を……自分を……失くしていたのか?

そうだ、俺は彼女と出会い、少しずつ心を……
そうだったんだな。俺は〈あの甘い実〉に心を奪われていたのか……

……この光が消えれば、俺は、また心の多くを失うんだろうね。」
「……。」

「いや、いいんだ。俺は気づくことができた。こうして、彼女のために泣ける……」


 ナップル 
「……おい、おまえら、行くぞ。」

 ミカン  
「え?でも、頭領、大丈夫かな?」

 ナップル 
「こういう時は一人にしてやるもんなんだよ。行くぞ。」

 ***


「…………」
 クリュウは〈甘い実の木〉の前に立った。

「ウメちゃん、君は心を失っていた俺に多くのものを与えてくれた。
君のおかげで俺は一人じゃないよ。ありがとう。

……いつになるかわからないけど、君との約束、必ず果たすよ。
たとえ心が消えても、この誓いは忘れない……」


 クリュウは自分の心から色彩が消えていくのを、確かに感じた。
 心が消える前に、もう一度だけ、ウメの木を見ておきたかった。

「…………」

 枝には一つ――
 ――小さな花の蕾があった。





フルーツ忍者頭領

その他



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