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【白猫】ファントム・スイーパー Story

最終更新日時 :
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最終更新者:にゃん
開催日:2014/11/07


目次


Story1 <混沌>との戦い

Story2 凛然たる少女

Story3 真に断ち切るべきものは

Story4 死神を名乗る男

最終話 ふたりの狩人


主な登場人物




story1 <混沌>との戦い



ここに、<混沌>がいる……んですか? メアさん。

ええ。強い気配を感じるわ……間違いなく、この奥にいる──

混沌だかなんだか知らないけどけちょんけちょんにしちゃいましょ!

待って、キャトラ。

混沌}は、魂を喰らう実態なき存在……普通の攻撃では倒せないわ。

あ、そっか。メアの武器しか効かないんだっけ?

そう。私のルーンチェーンソーなら混沌を断ち切ることができる。

だから、混沌との戦いは、私に任せて。あなたたちには、それ以外の魔物と戦ってもらいたいの。

&ref(50x50/1500215043.jpg,20){主人公}――。

……ありがとう、助かるわ。

なんだか不思議な感じね。誰かといっしょに戦うのって──

そうなの?

私達退魔の一族は、単独行動が基本だから……

あまりいっしょに戦うことってなかったの。

へ~。一騎当千のつわものって感じ?

もちろん、単独で戦える力があるのは間違いないけど……

混沌に対処できる武装の数が限られているから、自然と退魔士も少数精鋭になってしまうの。

……! 来ました、魔物です!

出たわね……

主人公、アイリス! 背中は任せたわ!


初級:凛然たる少女
一族の使命、果たしてみせるわ!

(初級 クリア後)


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story2 初級:凛然たる少女




奥に進んでいくと、次第に濃い霧が立ち込めてきた……


うぅ~、やだ~、前がみづらいぃ~。

自然の霧ではないわね。魔の気配を感じる……

気をつけて。どんな攻撃を仕かけてくるか、わからないから……

そもそも混沌って、どういう攻撃をしてくるの?

あんまり想像つかないんだけど……

……混沌によって違う、としか言いようがないの。

実体を持たずさまよっていること、生き物の魂を喰らうことで存在を保つということは、どの混沌も共通しているけど……

生き物を襲って魂を奪う手段自体は混沌個々に異なっているのよ。

じゃあ、ここの混沌は、この霧を利用して攻撃してくるかもしれないんですね……

この地域の人々の話では、時々、このあたりに足を踏み入れた人間が姿を消してしまう、ってことだったから……

この霧が出たら最後、獲物となった人は混沌に喰われ、帰らぬ人となる……ということなのかもね。

そ、それって、アタシたちはだいじょうぶなの~!?

安心して、必ず混沌を見つけ、このチェーンソーで断ち切ってみせるわ。


メアの言葉に応じたように、ルーンチェーンソーが重々しい音を立てて刀身を回転させる。

その刀身からは、苛烈と言っていいほどに鮮烈な輝きが発されている……


断絶>のルーン……

私に<断ち切る意志>のある限り、このチェーンソーに斬れないものはない……

どんな混沌であろうと、必ず断絶してみせるわ……我が一族の誇りに懸けて、ね!


中級:よどむ魔霧を振り払え
どんなからめ手で来るかわからないわ……気をつけて!
上級:真に断ち切るべきものは
ふう……みんな、はぐれないでついてきているわね?

上級 クリア後


絶級:死神を名乗るる男


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story3 上級:真に断ち切るべきものは



霧が、濃くなっていく……!

ちょっとメア! 混沌なんて出てこないじゃない!

いえ……必ずどこかにいるはずよ。

感覚を研ぎ澄ませて、あるべからざる歪んだ存在の気配を感じ取ることができれば……

気配だなんだって言ってるけど、それって本当にわかってるの?

そんな気がする~みたいなテキトーな話じゃないでしょーね!

そんなことは……

断ち切る意志>とかなんとか言ってたけどさ~、大口叩いてる

だけで、実際そんな力なんてアンタにはないんじゃないの?

…………

たいしたこともできない能なしのくせに言うことだけは立派とかさ~、

アンタ、生きてて恥ずかしくない~?

だいたいねえ──


──はあっ!


瞬間──メアは、どう猛にうなる

ルーンチェーンソーで何もない虚空を横薙ぎに払った!}


ギ、ィアアアァアアア────!


おどろおどろしい悲鳴を上げて、キャトラが揺らめく影となり、消滅していく……

同時に、あたりに立ち込めていた霧が、さあっと一気に晴れて──


あっ! いたっ! ちょっと、みんなぁ~!!

涙目のキャトラが足元に駆け寄ってきた。

もうっ、どこ行ってたのよ~!

いきなりいなくなっちゃうんだからぁ!

やっぱり……さっきのは、混沌が化けていたキャトラだったのね。

きっと、私の心を折ろうとしたんだわ。断ち切る意志を封じるために……

でも、メアさんはそれを見抜いて、混沌の隠れている場所も見破ったんですね。さすがです!

キャトラのおかげよ。


メアは、やわらかく微笑んで、キャトラの頭を穏やかになでた。


キャトラがあんなこと言うはずないって、わかっていたから──

だから、すぐに気づけたの……

へ? えーっと……話が見えないんだけど、なにがどうなってるの?

キャトラが友達でよかった、ってこと。

……???


絶級:死神を名乗る男
<混沌>が相手なら私の出番よ。

絶級 開始時


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story4 絶級:死神を名乗る男



また混沌退治かぁ~……意外とけっこうたくさんいるものなのねぇ~。

そうね……尽きてくれれば、一族の使命もそこで終わるんだけど──

倒しても倒しても、混沌は現れ続けてしまうから……

ここの混沌……気配からするとかなり強い力を持っているみたい。

気を引き締めていきましょう。

はい!

あ、メアさん。実は、この間、ヘレナさんにおいしいパフェの作り方を教わったんです。

終わったら、島で食べませんか?

あら──いいわね。ぜひ、食べてみたいわ。

そんなバクバク食べてだいじょうぶ~? お・な・か、出ちゃうんじゃないの~?

……このキャトラは、ニセモノみたいね……

って、ちょっとぉ~! その脅し文句やめなさぁーい!

ふふっ…………あら?


ふと、奥に視線をやるアイリス──進行方向に、1人の青年が立っている。


アナザーじゃない! こんなとこで何やってんの?

おまえたちか……


大鎌を持った青年──アナザーは、不機嫌そうに眉をひそめた。


ちょっとした野暮用だ。

おまえたちの用件が何かは知らんがせいぜい互いの邪魔をしないようにしたいものだな。

待って! 今、ここには強力な混沌がいて──

混沌? さて……そんなものがいるとは思えんがな。


肩をすくめ、アナザーは歩き去っていってしまう。


は~、アイツもいろいろ謎よね~。

魂を集める死神とかなんとか言ってるけどさ~。

魂を集める……死神?


本人はそう言ってるけど、どーだかね~。

そういうのにあこがれてるだけの人かもしれないし。

…………


わずかに考え込むそぶりを見せ──メアは、すぐにかぶりを振った。


足を止めてしまってごめんなさい。とにかく、奥に進みましょう。

さっきの人が混沌に襲われてしまってもいけないから……

そうですね。なるべく早く、ケリをつけましょう。


あの人の気配……あれって、いったい──


破滅級:ふたりの狩人
あの、アナザーって人……前にも感じたけど、あの人の気配は──

破滅級 クリア後


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最終話 破滅級:ふたりの狩人


混沌……いないわね。どう、メア?


メアは目を閉じて精神を集中し──やがて、ふるふると首を横に振った。


まるで気配が感じられないわ。この土地にはいないみたい。

ごめんなさい。情報が間違っていたのかしらね。

混沌がいなかったのなら、それでいいと思います。

う~ん……まあ、近くの村の人たちが安心するなら、

無駄骨ってワケでもないかしらね。じゃ、帰りましょっか。

あ、待って。混沌がここを去ったのかもしれないから、

私は念のため、ちょっと残って気配の残り香を探っておくわ。

危険はないと思うから、みんなは先に戻っていてくれる?

わかりました。でも、気をつけてくださいね。

何かあったら、すぐに大声上げるのよ~。


主人公たちがその場を後にしてから……


……あなたがやったのね。


メアが静かに声を上げると──

ぬらり、と、アナザーが暗がりから姿を現した。



ふん──お見通しか。

あれだけの気配をまき散らしていた混沌が、影も形もない……

そして、あなたからは<混沌>とも人間ともつかない気配を感じる……

あなた──何ものなの……?


ゆえあって、魂を集めているだけの男さ。

混沌は魂をため込んでいるからな。狩るには都合がいい……

混沌を倒し、魂を奪った……というの──?

だったらどうする?

その物騒な武器で、俺を退治してみるか?


からかうようなアナザーの瞳を、メアは、ひたと真剣に見つめる。

風が吹き、互いのコートをなびかせて──

やがてメアは、ゆるやかに目を閉じた。


……いえ、やめておくわ。

ここの混沌……やっぱり、かなり強力な存在だったみたいね。残り香でわかる……

それを倒した俺と戦うのは、恐ろしいか?

アイリスたちが、そんな混沌と戦って危険な目に遭わないように、

急いで倒したんでしょう? ソウルが乱れているわよ。

む……


不調を見抜かれ、わずかに動揺するアナザーに、メアはやわらかく微笑んだ。


あなたが何者かは知らないけれど、その意志だけは、信じられる。

だから、あなたと戦うつもりはないわ。

……ふん。退魔士にしては、甘いものだ。

せいぜい、それが命取りにならんよう気をつけるんだな。


鼻を鳴らし、アナザーはどこへもなく去っていく。

それを見送って──メアは、あ、と、わずかに目を見開いた。


甘い、と言えば……パフェが待っているんだっけ。

ふふ──早く帰ろうっと……♪






白猫 mark

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